雨にもまけず
風にもまけず
雪にも夏の暑さにもまけぬ
丈夫なからだをもち
欲はなく
決して䐜らず
いつもしずかにわらっている
一日玄米四合と味噌と少しの野菜をたべ
あらゆることをじぶんをかんじょうに入れずに
よくみききしわかりそしてわすれず
野原の松の林の陰の
小さな萱ぶきの小屋に居て
東に病気の子どもあれば行って看病してやり
西につかれた母あれば行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば行って怖がらなくてもいいといい
北にけんかやそしょうがあればつまらないからやめろといい
ひどり(ひでり)のときはなみだを流し
さむさの夏はおろおろあるき
みんなにでくのぼーとよばれ
ほめられもせず くにもされず
そういうものに私はなりたい
人間の理想的な姿を描いた作文と言ってもいいのではないだろうか?
辛いとき苦しいときには、この宮沢賢治さんの「11月3日」に書かれた詩を口ずさもう
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